ComfyUIは、画像生成の処理をノードで組み立てるインターフェースです。最初は複雑に見えますが、「モデルを読む」「文字を条件にする」「ノイズを用意する」「サンプリングする」「画像へ戻す」「保存する」の順に追えば理解できます。
この記事では、ノード、ポート、リンク、Queueの基本、モデルの準備、最小text-to-image workflow、再現用設定、エラーの切り分けを解説します。
対象範囲:基本ノードで1枚生成するところまでです。Custom Nodes、LoRA、ControlNet、動画生成、モデル学習は扱いません。
情報確認日:2026年7月17日(日本時間)
結論:左から右へデータの流れを追う
[Load Checkpoint]
├─ MODEL ───────────────┐
├─ CLIP → [Positive] ───┤
│ → [Negative] ───┤
└─ VAE ─────────────┐ │
↓ ↓
[Empty Latent] → [KSampler] → [VAE Decode] → [Save Image]
各リンクにはMODEL、CLIP、CONDITIONING、LATENT、VAE、IMAGEなどの型があります。原則として、同じ型の出力ポートと入力ポートをつなぎます。
ComfyUIの基本用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| Node | モデル読み込み、エンコード、生成など1つの処理 |
| Port | データの入力・出力口。型ごとに色や名前がある |
| Link | ノード間でデータを渡す線 |
| Workflow | ノードと接続、設定値をまとめた生成手順 |
| Queue | workflowを実行待ちへ追加する仕組み |
| Seed | 初期ノイズを決める値。再現性の手掛かり |
| Checkpoint | 生成モデルの重みを含むファイル |
準備するもの
- 公式手順に沿って導入したComfyUI
- 利用条件を確認して正規に取得したcheckpoint
- モデルを読み込めるメモリとストレージ
- 出力画像を保存する空き容量
対応OS、GPU、Python、デスクトップ版・手動導入の条件は更新されます。インストール時は公式のSystem requirementsと自分の環境向け手順を確認してください。
モデルの注意:checkpointごとに商用利用、再配布、生成物の扱い、必要な追加ファイルが異なります。ファイル名だけで判断せず、配布元とライセンスを確認してください。
最小workflowのノード入出力表
| ノード | 入力 | 出力 | 役割 |
|---|---|---|---|
| Load Checkpoint | checkpoint名 | MODEL、CLIP、VAE | モデル一式を読み込む |
| CLIP Text Encode(positive) | CLIP、prompt | CONDITIONING | 描きたい内容を条件化 |
| CLIP Text Encode(negative) | CLIP、negative | CONDITIONING | 避けたい傾向を条件化 |
| Empty Latent Image | 幅、高さ、batch | LATENT | 生成する潜在画像の大きさを用意 |
| KSampler | MODEL、条件、LATENT、seedなど | LATENT | ノイズから潜在表現を生成 |
| VAE Decode | LATENT、VAE | IMAGE | 潜在表現を画像へ戻す |
| Save Image | IMAGE、prefix | 保存結果 | 画像を出力ディレクトリへ保存 |
最初の画像を生成する手順
1.checkpointを選ぶ
Load Checkpointノードで利用するモデルを選択します。リストに出ない場合は、配置場所、拡張子、再読み込み、起動ログを確認します。
2.positive promptを書く
a small reading room, wooden desk, warm morning light,
clean composition, soft shadows
最初は主題、場所、光、構図を短く書きます。長い修飾語を増やす前に、1要素ずつ変更して効果を確認します。プロンプト設計の基本はAIプロンプトの書き方も参考になります。
3.negative promptを書く
text, watermark, logo, blurry
negative promptの効き方はモデルとworkflowによって異なります。何でも列挙せず、実際に起きた問題へ対応する語を追加します。
4.画像サイズを決める
Empty Latent Imageで幅、高さ、batch sizeを設定します。モデルが想定する解像度から始め、大きな画像や複数枚は基本生成が成功してから試します。
5.KSamplerを設定する
seed、steps、CFG、sampler、scheduler、denoiseを設定します。初回はworkflowの既定値を使い、同じseedで1項目ずつ変更します。
6.Queueへ追加する
Queueボタンまたは対応ショートカットで実行します。進行中のノードが強調され、完了するとPreviewやSave Imageへ画像が渡ります。失敗時は、画面通知と起動したターミナルのログを確認します。
再現用に記録する設定値
| 項目 | 記録例 |
|---|---|
| ComfyUI | 版またはcommit |
| Checkpoint | ファイル名、配布元、hash |
| Prompt | positive全文 |
| Negative | negative全文 |
| Size | 幅×高さ、batch |
| Seed | 固定した数値 |
| Steps・CFG | 実行時の数値 |
| Sampler・Scheduler | 選択値 |
| Workflow | JSONまたは生成PNG |
ComfyUIでは生成画像にworkflow情報を含められる場合があります。ただしSNSや画像最適化処理でmetadataが削除されることがあるため、workflow JSONも別に保存します。
設定を変える順番
- promptの主題
- 構図とカメラ距離
- 光と時間帯
- seed
- steps・CFG
- sampler・scheduler
- 画像サイズ
同時に多数の値を変えると、どれが結果へ影響したか分かりません。同じworkflowを複製し、変更点を1つにします。
代表的なエラーの切り分け
| 症状 | 確認点 |
|---|---|
| モデルが一覧にない | 配置場所、対応形式、再読み込み、起動ログ |
| 赤いノードがある | 接続切れ、必須入力、存在しないcustom node |
| 型が合わず接続できない | ポート名とデータ型、逆方向の接続 |
| メモリ不足 | 画像サイズ、batch、モデル規模、他アプリ |
| 画像が黒い・崩れる | checkpointとVAEの互換、workflow、設定範囲 |
| 結果を再現できない | seed、モデルhash、全設定、追加ノード、版 |
| Queueが進まない | 先行ジョブ、起動ログ、停止したノード |
初回の確認チェックリスト
- 公式手順でComfyUIを導入した
- モデルの配布元とライセンスを確認した
- Load CheckpointからSave Imageまで線がつながっている
- すべての必須入力が埋まっている
- 1枚・基本解像度から始めた
- 生成後にworkflowと設定値を保存した
- エラー時に画面とターミナルの両方を確認した
まとめ
ComfyUIは、ノード間を流れるデータ型を理解すると読みやすくなります。Load Checkpoint、Text Encode、Empty Latent、KSampler、VAE Decode、Save Imageの順に追い、まず既定に近い最小workflowを成功させてください。
結果を比較するときは、モデル、workflow、prompt、seed、steps、CFG、sampler、sizeを記録し、1項目ずつ変更します。