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ComfyUI Mask Editorの使い方|マスク作成・修正・保存を初心者向けに解説

ComfyUIのMask Editorは、Load Imageノードの画像に対して塗り・消し・保存でマスクを作る編集画面です。開き方、Mask Penと Eraserの最小手順、Hardnessによる境界の違い、白黒マスクの意味の確認法、Inpainting前のチェック、外部ソフトを使うべき場面を解説します。

この記事の目次
  1. 結論:マスクは「生成前に範囲を決める道具」で、品質は境界で決まる
  2. Mask Editorでできること
  3. 画像からマスクを作る最小手順
  4. ブラシと境界をどう整えるか
  5. 硬い境界と柔らかい境界の違い
  6. 再現手順:粗いマスクと丁寧なマスクを比べる
  7. 白黒マスクの意味を確認する
  8. Inpainting前に何をチェックするか
  9. 外部編集ソフトを使うのはどんな場面か
  10. よくある質問
  11. Mask Editorで塗っただけで画像は変わりますか?
  12. 保存したマスクを後から修正できますか?
  13. Hardnessはいくつにすればよいですか?
  14. まとめ

ComfyUIのMask Editorは、画像を生成する機能ではなく、Load Imageノードに読み込んだ画像の上で「どこを描き直すか」を塗って指定する編集画面です。開く・塗る・消す・保存の4操作でマスクができ、結果はそのLoad Imageノードのmask出力に反映されます。

情報確認日:2026年8月22日(日本時間)

結論:マスクは「生成前に範囲を決める道具」で、品質は境界で決まる

責任範囲

  • Mask Editorの開き方と、画面の構成(現行UI、2026年8月時点)
  • Mask PenとEraserで最小のマスクを作り、保存するまでの手順
  • Hardness・Opacity・Thicknessで境界の硬さを整える考え方
  • 白黒マスクの意味を、接続先の結果で確認する習慣
  • Inpainting前のチェック項目と、外部ソフトに切り替える場面

マスクを使った生成側の設定(denoise、境界の目立ち方、修正の大小で変わる設計)はComfyUIでインペイントする方法で扱っています。この記事はその手前、「良いマスクを作る」ところまでを受け持ちます。ノードのつなぎ方そのものはComfyUIの使い方を参照してください。

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Mask Editorでできること

できるのは「画像の上に、描き直したい範囲を塗る」ことと、その範囲の形を整えることです。塗った範囲はマスクとして保存され、Load Imageノードのmask出力から後続のノードに渡ります。Mask Editor自体が画像を修正するわけではありません。

公式ドキュメント(2026年8月22日確認)によると、開き方は3つあります。

  • Load Imageノードを選択したときに出る選択ツールボックスの、マスクアイコンをクリックする
  • ギャラリー表示で画像にカーソルを重ね、編集ボタンをクリックする
  • Load Imageノードを右クリックして「Open in Mask Editor」を選ぶ

Graph ModeとApp Modeのどちらからでも開けます。画面は4つの領域に分かれています。

領域 内容
トップバー Undo / Redo、キャンバスの拡大・回転などの変形、Save / Cancel
左のツールパネル Mask Pen、Paint Pen、Eraser、Paint Bucket、Color Selectの切り替え
中央のキャンバス 元画像と、その上に重なるマスク層
右の設定パネル 選んだツールのThickness、Opacity、Hardnessなど

設定画面(歯車アイコン、またはCtrl+,)のMask Editor項目には「新しいマスクエディタを使用」というトグルがあります。公式ドキュメントは旧エディタについて「今後更新されない」と明記しているので、この記事は新しいエディタを前提にします。手元の画面がこの記事の構成と違う場合は、そのトグルと公式ドキュメントで最新の名称を確認してください。

画像からマスクを作る最小手順

初めてなら、ツールはMask PenとEraserの2つだけで十分です。次の手順で1枚作ってみてください。

  1. Load Imageノードに画像を読み込み、ノードを選択して選択ツールボックスのマスクアイコンを押す
  2. 左パネルでMask Penを選び、右パネルのThicknessを対象の大きさに合わせる
  3. 描き直したい範囲を塗る。塗りは元画像の上に色付きの層として重なる
  4. はみ出した部分はEraserに切り替えて消す
  5. トップバーのSaveで確定する。Cancelを押すと今回の変更は破棄される

保存後、Load Imageノードのmask出力に今塗った範囲が乗ります。マスクが本当に反映されたかは、mask出力をPreview系のノードにつないで目で確認するのが確実です。マスク画像がファイルとしてどこに書き出されるかは公式ドキュメントに明記がないため、この記事では「ノードに紐づく」という公式の記述の範囲で止めます。

Mask Pen以外の3つは、用途が分かってから使います。

  • Paint Pen:マスク層ではなくRGB層に直接描く。修正したい部分を先に塗りつぶしておくなど、Inpainting用の下地作りに使う
  • Paint Bucket:色の近さで塗りつぶす。単色の背景を一気にマスクしたいときに速い
  • Color Select:色の一致で範囲を選ぶ(HSL / LAB)。背景と被写体の色がはっきり分かれている画像向き

ブラシと境界をどう整えるか

マスクの品質は、塗った範囲の「中」ではなく「縁」で決まります。右パネルの設定を理解すると、縁を意図どおりに作れます。

設定 範囲 何が変わるか
Thickness 1〜250px ブラシの直径。細部は小さく、広い面は大きく
Opacity 0〜1 一度の塗りの濃さ。1未満にすると重ね塗りで濃くなる
Hardness 0〜1 1で硬い縁、0に近づくほど縁がぼける
Shape Arc / Rect 丸ブラシか角ブラシか
Step Size 1〜100 ドラッグ時の打点の間隔。小さいほど滑らか

ThicknessとHardnessはAlt+右ドラッグでも変えられます。設定画面には、この操作の変化速度の乗数と、「移動方向に応じてサイズか硬さのどちらか一方だけを変える」ロックがあります。

硬い境界と柔らかい境界の違い

Hardness 1で塗ったマスクは、縁が一本線で「ここから先は描き直す・ここまでは残す」がはっきりします。Hardness 0に近いマスクは、縁に幅のある半透明の帯ができ、描き直す範囲が外に向かって徐々に弱まります。

どちらが良いかは対象で決まります。看板の文字を消すような「輪郭がはっきりした物体」は硬い縁で十分です。人物の肩と背景のように「元画像でも境界が滑らかな場所」は、硬い縁だと生成後にその線が見えることがあり、柔らかい縁のほうが周囲となじみやすい、というのが仕組みから予想できる方向です。

再現手順:粗いマスクと丁寧なマスクを比べる

  1. 同じ画像をLoad Imageノード2つに読み込み、同じ対象を選ぶ
  2. 片方はHardness 1・大きなThicknessで素早く塗った「粗いマスク」、もう片方はHardnessを下げて縁をなぞった「丁寧なマスク」を作る
  3. 両方を同じInpainting設定(同じモデル、seed、denoise、プロンプト)で生成する
  4. 結果を100%表示にし、縁の部分だけを見比べて記録する
記録項目 粗いマスク 丁寧なマスク
使ったHardness / Thickness
マスク作成にかかった時間
縁に線や段差が見えるか
残したい部分が変わってしまったか
描き直したい部分が残ってしまったか

時間と品質は逆方向に動くので、毎回丁寧に作る必要はありません。「縁に線が見える」「残したい部分が変わった」が出たときだけ、丁寧なマスクに切り替えるのが現実的です。

白黒マスクの意味を確認する

マスクは内部では白黒(正確には0〜1の値)の画像で、Mask Editorで塗った場所が「描き直す側」、塗らなかった場所が「残す側」として扱われるのが基本です。ただし、この白黒をどう解釈するかは接続先のノードで決まります。

たとえば、マスクを反転してから使うノードや、マスク付き潜在空間を作るノード、画像合成のノードでは、「白が何を意味するか」が同じとは限りません。Mask Editorで正しく塗れていても、接続先で逆に扱われれば、残したい部分が描き直されます。

マスクを使う前に毎回やること

  • mask出力をPreview系のノードにつなぎ、塗った範囲が白(または意図した側)で表示されるか見る
  • 接続先ノードの説明で、マスクのどちら側を処理対象にするかを確認する
  • 逆だった場合は、反転ノードを挟むか、Mask Editorで塗る側を入れ替える
  • 生成結果で「描き直した場所」と「残った場所」が意図どおりかを確認してから、次の調整に進む

「マスクが効かない」「逆の場所が変わった」という相談の多くは、この確認を省いたことが原因です。マスクの白黒はMask Editorだけで完結せず、接続先の結果で判断する、と覚えておいてください。

Inpainting前に何をチェックするか

マスクができたら、生成を回す前に3つだけ確認します。いずれも生成後に気づくと、マスクを作り直すことになります。

確認項目 見るポイント 問題があるとどうなるか
解像度 元画像のサイズと、生成で使うサイズが一致しているか リサイズでマスクの縁が荒れ、位置がずれる
対象範囲 描き直したい物体が、影や反射まで含めて塗れているか 影だけ残り、物体が消えたのに跡が残る
端の漏れ 画像の端に接する対象で、端まで塗れているか 端に細い帯が残る

対象範囲については、「物体そのもの」より一回り広く塗るのが基本です。物体の輪郭ぴったりに塗ると、生成側が周囲となじませる余地がなくなります。どのくらい広げるかは修正の大小で変わり、その設計は上で紹介したインペイントの記事が扱っています。

端の漏れは、キャンバスを拡大して画像の四辺を一周なぞると見つかります。トップバーの変形機能で拡大し、端だけを確認する癖をつけてください。

外部編集ソフトを使うのはどんな場面か

Mask Editorはブラシで塗る道具なので、「塗るのが難しい形」は外部ソフトのほうが早いことがあります。目安は次のとおりです。

Mask Editorで済む

輪郭が単純で、塗る面積が分かりやすい

  • 看板の文字、電線、ゴミなど消したい物体
  • 服の色や柄を変えたい範囲
  • 単色の背景(Paint BucketやColor Selectで一気に選べる)

外部ソフトが早い

選択の精度がブラシでは出ない

  • 髪の毛、毛並み、木の枝のような細い繰り返し
  • ガラス、煙、ベールのような半透明
  • 被写体と背景の色が近く、自動選択が効かない複雑な輪郭

外部ソフトで作ったマスクは、白黒画像として書き出し、ComfyUI側で画像として読み込んでマスクに変換して使います。この場合も「白黒のどちらが処理対象か」は接続先で決まるので、Preview系ノードで確認する手順は同じです。

判断に迷ったら、まずMask Editorで粗く塗って1回生成し、縁の結果を見てから外部ソフトに移るかを決めてください。最初から外部ソフトで作り込むより、やり直しの回数が減ります。

よくある質問

Mask Editorで塗っただけで画像は変わりますか?

変わりません。Mask Editorは範囲を指定するだけで、画像を変えるのは後続のInpainting系ノードです。Paint PenでRGB層に描いた場合は元画像側に色が乗りますが、それも生成ではなく下地の編集です。

保存したマスクを後から修正できますか?

同じLoad Imageノードから再びMask Editorを開けば、保存したマスクの上から塗り足し・消しができます。別の画像を読み込み直すと、そのマスクは引き継がれません。

Hardnessはいくつにすればよいですか?

決まった正解はありません。輪郭がはっきりした物体は1に近く、元画像でも境界が滑らかな場所は下げる、が出発点です。この記事の記録表で、自分の画像と接続先で結果を見て決めてください。

まとめ

Mask Editorは、Load Imageノードの画像の上で描き直す範囲を塗る編集画面で、開く・塗る・消す・保存の4操作で使えます。ツールはMask PenとEraserから始め、縁の質はHardnessとThicknessで整えます。

マスクの白黒の意味は接続先で決まるので、mask出力をPreview系ノードで見てから生成に進みます。解像度・対象範囲・端の漏れを確認し、髪や半透明のような難しい選択だけ外部ソフトに切り替えてください。生成側の設定は、インペイントの記事に続きます。

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